今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
暁は私をコントロールするのが上手だと思う。
耳元で暁の甘く低い声を聞いてしまったら、少なくとも平常心ではいられない。
それくらい暁の声には力……というか、魔法のようなものが宿っている気がする。
私が知らないドキドキは、まだまだたくさんあるんだなぁと改めて知った1日だった。
バス停を降り、家へ着いたら、暁とはそのままさよならしなければいけないと思っていた私。
しかし、まー兄の部屋に忘れ物をしたというので、暁も一旦私の家へ上がることになった。
時間は夕方の5時。
まー兄もバイトから帰ってきていたため、暁はそのまま、まー兄の部屋へと入っていった。
私は、なぜか暁に部屋で待つように言われ、とりあえずベッドに座り暁が来るのを待っていた。
数分後……。
ガチャっと部屋のドアが開き、なんだか違和感のある暁が部屋へと入ってきた。