今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
優馬(ゆうま)こと、4歳上のゆう兄は、中学時代は地元でもかなり有名な不良で、勉強なんかろくにしていなかったため、高校も2年生の時に中退し、すぐに塗装の仕事を始めて、今もそこで働いている。
1年付き合ってる彼女と半年ほど前から近くのアパートで同棲していて、今日は私とママが帰ってくるということだったので、わざわざ家に帰ってきてくれた。
「今度、彼女さん家に連れてきてよ」
「そういえば、心優には紹介してなかったっけ?いいよ。今度連れてくるな」
「こいつの彼女、マジで可愛いよ。ちょっと読者モデルやってたんだよな」
「自分の女みてぇに言うな」
………可愛い子に目がないのは、次男で私の3歳上の雅己(まさみ)こと、まー兄。
中学生までは不良まっしぐらな人生を送っていたけど、高校生になり急に方向転換して爽やか系を目指し始め、今は調理師の免許を取るために専門学校へ行っている。
ゆう兄はいまだに金髪、まー兄は暗い茶色と、見た目では明らかな差がある。