今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
息ができないほどのキスをして
息がしづらく苦しいのか、さっきまで威勢のよかった不良が暁の腕によって涙目になっていた。
……暁の不良スイッチが入ったところは何回かしか見たことがない。
久しぶりに見たけど……好きになった今も、怖い暁は変わらず悪魔にしか見えない。
暁を敵にしたら地獄に引きずり落とされるんじゃないかって、本気で思う。
「おい、てめぇなにしてんだよっ」
後ろの席に座っていた不良たちがぞろぞろと暁の方へと近づいてきた。
暁、大丈夫……?
そんな私の心配をよそに、暁は不良の耳元でなにかを言ったあと手を離し……なぜかつり目の不良はあとから来た仲間たちに「次で降りるぞ」と言って、本当に次のバス停で降りていった。