今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。


「おい」

「へ?あ、す、すいません」



つい、色気がただよっているから見とれてしまった。



角度を変えたら顔がはっきりと見え、鼻は高く、唇は薄く、奥二重で切れ長の目。



遠くからでも目立った瞳は………やっぱり近くで見てもパワーがある。



私は、さっき買ったばかりのアイスを取り出した。



「アイスならありますけど……」

「それ、1個貰っていい?」

「あ、はい……」



私からアイスを受け取った悪魔は、切れてる口端に冷たいアイスを当てた。



……そういえば、すごく怪我をしている。



まぶたも切れてて血が出てるし、手にも擦り傷がたくさんあるし、どうやらケンカしてたみたい。



一方的に殺すような悪魔じゃないんだと分かり、心底ホッとした。

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