今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
私の左隣に寝転ぶ暁。
暁は上半身を少し起き上がらせ……ゆっくりと私の右手首を掴んだ。
暁の方へと引き寄せられた私は、再び寝転んだ暁の上に覆い被さるような形になった。
「付き合ってもない女にしたことない。でも、あのときはただキスしてぇなって思ってキスした」
「……っ」
「今思えばヤバいやつだよな」
「……そう、なんだね」
恋愛面に関しては真面目な暁だから、不特定多数の女の子にキスしてるとは心の底からは思ってなかったけど……嬉しすぎる回答に、素直にニヤけた。
キスしたいって思ってくれたんだ……。
確かにやばいやつだけど、私もあのとき逃げようと思えば逃げられたのにそうしなかった。
不思議と嫌ではなかった。