今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
バイクを学校の近くに止め、歩いて門の前まで心優を迎えに行った。
門の端で下を向いて立ってる心優を見つけた。
こうやってここで待ち合わせするのは初めてだからか、なんか新鮮な感じがする。
心優が少し顔を上げ……その瞬間、目が合った。
さっきまで暗かった表情が一気に明るくなり……例えるなら、飼い主を待ってた犬が飼い主を見つけたときと同じ。
しっぽを振るようにこっちに向かって走ってくる心優。
……可愛いな、なんだこいつ。
「ふふっ、なんか変な感じだね?」
警戒心ゼロの満面の笑みを見せる心優に、不覚にもドキッとした。
こうやっていつも心優は俺の調子を狂わしてくるんだよな……。