今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
……って、前までの俺じゃ、こんなこと思うことすらなかった。
心優に出会って、心優と付き合うようになって……本当に変わったと思う。
「付き合うとき、聞きそびれたことがあって……それを今日聞いてもいい?」
「あぁ」
冷たくなった心優の手を握り、俺の上着のポケットへと繋いだまま押し込んだ。
「……私のこと、いつ好きだって気づいたの?」
「それ、言わなかったか」
「途中で邪魔が入って、聞けなかったの」
心優は「お願い、お願い……」と、今度はうるうるさせた目で俺のことを見てくる。
ひとのことを悪魔って言っておきながら、心優もなかなかの小悪魔だと思うんだが……俺だけか?