今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
これから1年間お世話になる担任に失礼かもしれないけど、創史はどうやらバカらしい。
担当の科目が体育なだけあって、運動バカらしい。
……本当に困る。
転校生だから興味があって騒いでるだけなんだろうけど、男の人とはできれば関わりたくない。
ましてや、あんなザ・ヤンキーなんて……。
「いや悪いな、名前言っちゃって」
「ぜ、全然大丈夫です。それより、教室……ここですか?」
「あ、そうそう。今日からここがお前の教室」
全然大丈夫なんかじゃないけど、そう言うしかない。
目の前の教室の上には"2の4"という看板があり、ドアが閉まってる状態。
廊下にいても聞こえるくらい、教室内は騒がしい。
どうしよう。
緊張してきた。
「俺が名前呼んだら、中に入ってきて」
創史はそれだけ言って、教室のドアを開けて中へと入っていった。
心臓の鼓動が早くなり、握る手が汗をかき始めたのが分かる。