今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
そんな重い空気が流れ始めたタイミングで、ちょうど沙良ちゃんがトイレから帰ってきてくれた。
その後はというと……沙良ちゃんがいてくれたおかげか、私にとって久しぶりの遊園地ということもあり、入園前の重い空気が嘘だったかのように楽しめた。
1番人気のジェットコースターに乗るために1時間ほどの列が出来ていたため、交互にトイレに行ったり売店で食べ物や飲み物を買ったりした。
私がトイレから戻ってくると、それと入れ替わりで、光聖くんは飲み物を買いに行った。
「ねえねえ、光聖がさ……告白したんだって?」
「ひゃっ……」
沙良ちゃんは自分の持っていた冷たいペットボトルを私の右頬に当ててきた。
びっくりして変な声が出てしまった。
「光聖がいきなりごめんね?びっくりしたでしょ」
「ううん。なんか……私の方こそ、ごめんね」
「みゅーが謝ることじゃないよ。光聖も、本当は、今日告白するつもりじゃなかったみたいで……だから、許してやって?」
両手を顔の前で合わせて、私に再び頭を下げる沙良ちゃん。