今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。

「沙良ちゃんこそ、謝ることじゃないよ……。告白されたのは、素直に嬉しかったの。ただ、それに応えられないから、申し訳なくて……」

「え?じゃあ、みゅーって告白されるたびに、そんなに申し訳なく思ってんの?」



沙良ちゃんの驚く顔を見て、今までを振り返ってみた。



そう言われてみると……今までに告白されたことって、ないかもしれない。



「ううん……。告白されたのは、光聖くんが初めて」

「えっ?!うそでしょ?!こんなに可愛いみゅーが告白されないわけじゃんっ!」

「可愛いかどうかは置いといて……、告白されそうになったり、すれ違い様に「好きだよー」とかふざけて言われたりしたことはあったけど……」

「けど?」

「だけど、まず、男の子と話すことも近くにいることも無理だから、まず話しかけられそうなときは察知して、とにかく逃げてた」



極力男の子と関わらないように生活していたため、自然と授業以外の教室にいる時間が短くなり、女の子の友達すらいなかった。



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