今日から私、キケンでクールな彼に溺愛されます。
「……確かに、告白とかの前に、男子と話すこと自体厳しいんだもんね」
「特別仲の良い女友達もいなかったから……だから、こうして沙良ちゃんと友達になれて、光聖くんたち男の子とも少し話せるようになって、私なりにすごく成長できたんだ」
嬉しい気持ちが溢れて止まらない私に気づいてか、沙良ちゃんは恥ずかしげもなく、私のことを力強く抱きめしてきた。
「なんで可愛いんだこの生き物はぁー!」
息するのが苦しいほど、沙良ちゃんは私の上半身をギュッと抱きしめた。
「私が男だったら、確実にみゅーに惚れてる」
くっついていた2人の体がゆっくりと離れ、沙良ちゃんはイケメンなセリフを口にした。
「沙良ちゃんが男だったら、私も好きになってると思う……」
「何そのまた可愛いすぎる発言!」
沙良ちゃんはテンション高めにそう言い、今度は私の髪の毛を、まるで愛犬を可愛がるかのようにくしゃくしゃにしてきた。