レンタル彼氏 Ⅱ【完結】
偽善だと思うなら思えばいい。
私には復讐をした聖も、酷く傷付いてるように見えるから。
皆、何かに傷付いて。
愛されたいと想っているんだ。
聖が、母親に愛されていたと言ったのは。
そう、思いたかったからなんだ。
「…………聖、もう平気………?」
「…………」
コクンと聖は頷く。
それを見て目を細めた。
「……私、帰る。
明日、また大学来てよ」
「……行かない」
「来て、皆でまた遊ぼ?
学も尚子も心配してる」
「…………」
「そうだ、ケーキバイキング行こう?」
「…………」
「…ね、約束」
無理矢理聖の手をとり、私は小指を絡めた。
指切りをすると、立ち上がった私は玄関へと向かった。
投げ出されたパンプスを拾って、それに足を入れる。
ドアノブに手をかけたその時。
「泉っ!!!」
聖が私の元へ駆け寄る。
それから。
「……これ、伊織の、連絡先」
そういうと、一枚の紙を手渡した。
私には復讐をした聖も、酷く傷付いてるように見えるから。
皆、何かに傷付いて。
愛されたいと想っているんだ。
聖が、母親に愛されていたと言ったのは。
そう、思いたかったからなんだ。
「…………聖、もう平気………?」
「…………」
コクンと聖は頷く。
それを見て目を細めた。
「……私、帰る。
明日、また大学来てよ」
「……行かない」
「来て、皆でまた遊ぼ?
学も尚子も心配してる」
「…………」
「そうだ、ケーキバイキング行こう?」
「…………」
「…ね、約束」
無理矢理聖の手をとり、私は小指を絡めた。
指切りをすると、立ち上がった私は玄関へと向かった。
投げ出されたパンプスを拾って、それに足を入れる。
ドアノブに手をかけたその時。
「泉っ!!!」
聖が私の元へ駆け寄る。
それから。
「……これ、伊織の、連絡先」
そういうと、一枚の紙を手渡した。