レンタル彼氏 Ⅱ【完結】
「でもさっ、まだ諦めてないんだ」
聖を見て、へへへっと笑う。
「バカでしょ、でも、私が信じてあげないと伊織に誰もいなくなっちゃうでしょ」
「………いずちゃん」
そう、思うんだけどね。
やっぱり。
やっぱり、会いたかったよ。
本物の伊織を抱き締めたかったよ。
「…ごめん、俺の所為で…」
謝罪の言葉を出す聖に人差し指を立てて、私は口元に持っていく。
「後悔してないなら、謝らないのっ!
私は何も恨んでない。
…私は聖と出会えてよかったんだから」
負の連鎖を、打ち切ると決めたのは私だから。
今更聖を恨むことはしないし、聖が後悔することもない。
ただ。
願うことは。
伊織。
……笑っていますか?
今、笑っていますか?
寂しがりなのに、打ち明けられない彼だから。
一人で泣いていませんように。
願うことは。
たった、それだけ。
伊織。
笑っていて。
聖を見て、へへへっと笑う。
「バカでしょ、でも、私が信じてあげないと伊織に誰もいなくなっちゃうでしょ」
「………いずちゃん」
そう、思うんだけどね。
やっぱり。
やっぱり、会いたかったよ。
本物の伊織を抱き締めたかったよ。
「…ごめん、俺の所為で…」
謝罪の言葉を出す聖に人差し指を立てて、私は口元に持っていく。
「後悔してないなら、謝らないのっ!
私は何も恨んでない。
…私は聖と出会えてよかったんだから」
負の連鎖を、打ち切ると決めたのは私だから。
今更聖を恨むことはしないし、聖が後悔することもない。
ただ。
願うことは。
伊織。
……笑っていますか?
今、笑っていますか?
寂しがりなのに、打ち明けられない彼だから。
一人で泣いていませんように。
願うことは。
たった、それだけ。
伊織。
笑っていて。