レンタル彼氏 Ⅱ【完結】
泣いていた泉をあやしていたら、いつの間にか時間は過ぎていて、俺は慌てて家を飛び出した。
「行ってらっしゃい」
一緒に部屋を出て、俺がバイクに乗り込むのを隣で見ていた泉がそう言った。
少し、赤い目をした泉は笑顔を見せていた。
「…行って来る。
仕事終わるの今日六時とかだから、部屋に来て」
言いながらちょいちょいと手招きをすると、泉がぱたぱたと近寄る。
「手、出して」
「…?」
わけがわからない泉は、戸惑いながらも素直に手を出した。
ストン
「………え?」
手の中に落とされたそれを見て、泉は目をパチパチとさせた。
「…俺が帰ってなかったらそれ、使っていーから」
泉は俺が渡した――…合鍵を、強く握り締めると泣きそうな顔をしながらも必死に笑ってみせた。
口を開いたら泣いてしまうのがわかっていた泉は、何度もこくこくと頷く。
「じゃあ、また」
軽く手を上げると、俺はバイクを走らせた。
“じゃあ、また”
この言葉が俺の胸を温かくさせた。
「行ってらっしゃい」
一緒に部屋を出て、俺がバイクに乗り込むのを隣で見ていた泉がそう言った。
少し、赤い目をした泉は笑顔を見せていた。
「…行って来る。
仕事終わるの今日六時とかだから、部屋に来て」
言いながらちょいちょいと手招きをすると、泉がぱたぱたと近寄る。
「手、出して」
「…?」
わけがわからない泉は、戸惑いながらも素直に手を出した。
ストン
「………え?」
手の中に落とされたそれを見て、泉は目をパチパチとさせた。
「…俺が帰ってなかったらそれ、使っていーから」
泉は俺が渡した――…合鍵を、強く握り締めると泣きそうな顔をしながらも必死に笑ってみせた。
口を開いたら泣いてしまうのがわかっていた泉は、何度もこくこくと頷く。
「じゃあ、また」
軽く手を上げると、俺はバイクを走らせた。
“じゃあ、また”
この言葉が俺の胸を温かくさせた。