執事と秘密の恋愛
「おかえりなさいませ、お嬢様」
正也は元気がない。
あたしがわがまま言ったからだよね。
「ただいま」
車に乗ると、あたしは話し始めた。
「正也、あたし日本に残るよ。だから、アメリカで料理頑張って」
「いいのか?」
「うん。あたし、わがままだったよね。大学行って、頑張るから。だから、正也も頑張んなさいよ。途中で帰ってきたら許さないんだから」
「わかったよ。必ず料理の腕あげて帰ってくるから」
「帰ってきたら、いちばんに正也の料理食べさせてね」
「わかってるよ。俺の料理をいちばん最初に食べられるのは愛美だけだからな」