執事と秘密の恋愛



さっきまで泣いてた玲香が、少し笑った。

すごく嬉しい。

「あたしね、もう恋しないって決めたんだ」

「え?」

「あたし、もう男の人信じられないんだ」

玲香がそう思ってしまうのも仕方ない。

だけど…。

「だからもう恋しない。あたし、恋の神様に嫌われてるのかな?」

「玲香…」

「でも、男が嫌いになったってわけじゃないよ。高杉さんのことは信じてる。たぶん、男として見てないからだと思う」

せっかくの人生なのに、恋しないなんて…。

そんなのつまんないよ。



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