思い出のきみ
オレは、沙依の職場の前をウロウロした。そろそろ、出勤時間だ。


一言目はなんて言おうかと考えていると、向こうからピンクのカーディガンに花柄のスカートを履いた沙依がやって来た。

「おはよう」

オレは、なるべく爽やかに言った。


沙依は怒った目で見るのかと思ったが、悲しそうな目でオレを見た。


「本当に悪かった。冗談とはいえ、あんな写メを送るなんて」


沙依は黙ったままだった。

「どうしたらいい?どうしたら許してくれる?」

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