思い出のきみ
「悪いけど、急ぐから」
沙依は早足で病院に入っていった。


オレは、空を見上げた。
(もう、ダメなのかな)

大した事ではなかったと思っていたが、沙依にとっては大した事だったのだ。


こんなに彼女が傷つくとは思っていなかった。

こんなにオレも傷つくとは思っていなかった。
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