思い出のきみ
今日は、沙依の月命日だ。
どんなに仕事が忙しくても、墓参りに行く事にしている。
相棒の大橋も前田課長も何も言わない。その日だけは、何も言わずに送り出してくれる。
沙依の両親も月命日に墓参りに来ている。1回ばったりと会い、お茶を飲みながら話しをした。
本当は、小学校の教師になりたかったらしい。しかし、祖父に、どうして医師になってほしいと頼まれて医大に進んだ事。
小、中学校とサッカーをしていた事。
高校生の時に、父親とケンカをして何度か家出をし補導された事。
まだ、オレの知らない沙依がたくさんいた。
オレは、沙依の両親の前で泣いた。
「沙依が、一生一緒にいたいと思える人が出来たって電話してきたのよ。優しくて強くて男らしい人だって。あなたとだったら、沙依は一生笑って過ごせたでしょうね。」
「すみません。沙依さんの事を守れなくて。」
「中田さんのせいじゃないわ。沙依を愛してくれて本当にありがとう。」
そう言うと沙依の母親は微笑んだ。その笑顔が沙依にそっくりだった。
どんなに仕事が忙しくても、墓参りに行く事にしている。
相棒の大橋も前田課長も何も言わない。その日だけは、何も言わずに送り出してくれる。
沙依の両親も月命日に墓参りに来ている。1回ばったりと会い、お茶を飲みながら話しをした。
本当は、小学校の教師になりたかったらしい。しかし、祖父に、どうして医師になってほしいと頼まれて医大に進んだ事。
小、中学校とサッカーをしていた事。
高校生の時に、父親とケンカをして何度か家出をし補導された事。
まだ、オレの知らない沙依がたくさんいた。
オレは、沙依の両親の前で泣いた。
「沙依が、一生一緒にいたいと思える人が出来たって電話してきたのよ。優しくて強くて男らしい人だって。あなたとだったら、沙依は一生笑って過ごせたでしょうね。」
「すみません。沙依さんの事を守れなくて。」
「中田さんのせいじゃないわ。沙依を愛してくれて本当にありがとう。」
そう言うと沙依の母親は微笑んだ。その笑顔が沙依にそっくりだった。