思い出のきみ
第ニ章
約2年前、帝都中央病院の救命救急センターで、オレと沙依は出会った。

駅のホームで腹部を刺された男が、沙依の勤めていた救命センターに運ばれ、素早い治療のおかげで男は一命をとりとめた。


治療を終えた沙依が、オレと大橋の前に現れた時は、一瞬仕事を忘れた。

きっとオレは、ぼぉっとしていたに違いない。


一目惚れをした事がないオレが、一瞬で沙依に心を奪われたのだ。


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