大好きな君へ
「え…?」
一瞬反応ができなかった
何を言っているのか理解するのに少しの時間を使い、あたしは返事をした
「ホントにー?」
笑って、そう言うことしかできなかった
それが中1
季節は夏を迎えようとしていた
熱い太陽に照らされ出てくるのは、本当に汗だったのだろうか?
冷や汗だったかもしれない
ザァッと風が吹いたのをよく覚えている…
「嘘じゃ、ない」
眉を下げてそう言う親友に
あたしは無理して笑った
「なーんて、知ってたよ~」
そう言って笑い続けたあたし
笑えていたかはわからない
只、あたしを見る心の目が、悲しそうだった