*片思い*



そんなトボトボ歩くあたしの背中をバシーン!!と叩くものがいた。



「いったぁーーーーーーーー!!!(泣)」


「よう!若者よ!今日も元気か?」


優也のクラスの担任の南先生(女)だった。


先生はまだ30代(のはず)なのに、なぜか口調は親父臭い。


「元気なわけあるかーーーーーっっ!!!!」


「おや?元気じゃないか(笑)」


この先生と話してると、まるで自分が宇宙人と会話している気分になる。


「はぁ・・・・・・」


「おやまー。10代なのに・・・」


先生だって30代なのに、口調が親父臭いじゃん・・・。


絶対30代の女性が言う言葉じゃないよ。




「早くしないと学校遅れちまうぞ?」


「へぇ?」


時計を見ると8時20分。


学校の校門が閉まるのは、8時35分。


「ひゃ~~~!!!先生もっと早く言ってよぉ!!!」


「無理言うな」


「しかも先生自転車ってずるいし!」


「へへっ!いいだろ!じゃっお先♪」


「うわっ、ちょっと待ってぇぇーー」



あたしは先生の自転車を追っかけながら8時35分に間に合うように、学校まで走った。





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