*片思い*


「いやー、だから…」


優也が言葉を濁す。


あたしはそんな優也を気にせずドンドン質問する。


「だから何!?」


「俺は南のことを朝からずーっと待ってたのっ!!そんでやっと南が現れた嬉しさに抱きついてしまったっていうかぁ……」


「何で待ってたの!?」




あ…。


さすがにしつこいかも…。


ウザくなったぁ……?


優也は頭をかきながら言った。


「あーうんとさ…。俺今年の体育祭実行委員長になったんだわ…」




は…?



体育祭実行委員長って、体育祭の運営するんだよね…。



それって、つまり凄いことだよね…。




「ホントにぃ…?」


「うん。マジっ」


そう言って照れながらあたしの顔の前でブイサインを作った。


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