梶山書店物語〈壱〉
久々の休みは、昼まで睡眠に費やした。

貯まっていた洗濯や掃除。
全部、終わったら意外と時間は経っていて夕方になっていた。

「うちのバイトの子、何考えてんだかわかんないのよ」

「噂の奥村くん?」

ニコニコと満面な笑顔が、とても可愛い忍海では癒しのアイドル田中くん。

「更に小姑になってんな」

「真面目な子に見えたけど」

「田中くんは騙されやすいから大滝みたいな奴に…」

「俺が何だって?」

スーツをビシッと決まっているいかにも営業マンが嫌味な顔で笑っている。




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