梶山書店物語〈壱〉
「あいつ、お前に惚れてるだろ」

「あ、僕も思ったよ。
話しか聞いたことないけど」

惚れてるなら少しは意識してるとかあるけど全くそんな素振りもない。

むしろ嫌われてんじゃねぇか?って思うぐらいだ。

「年齢考えろってーの。
あいつ、ピチピチの21歳」

半分残っている中ジョッキの生ビールを一気に飲み干した。

「関係ねぇだろ。
顔は整ってから女には困らなさそうだな」

そういや、奥村くんから女の子の話聞いたことないな。






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