梶山書店物語〈壱〉
「う゛おぉぉぉお!!!」

店長は全く俺に気付いてなかったのか手を胸に当てて瞳を真ん丸に俺を凝視してくる。

「何々!?すっげぇびっくりした」

「…店長、見合いするんですか?」

「え?あー…、聞いてた?」

あからさまに目を逸らして言いたくない様子に腹が立つ。

「付き合うんですか?」

「は?」

「結婚するって事ですか?」

「ちょ、ちょっと待て!
何で、そうなるんだよ」



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