梶山書店物語〈壱〉
何で、こんな本にしか興味なくて安月給で堕落的。

「ドアの前に突っ立ってられると私も出れないんだけど…」

制服だってシワシワで女としては最底辺だ。

「行って欲しくないんですよ」

「は?いや、もうじき交代なんだから行くも行かないも…」

何で、そこまで自分以外で考えれるんだ。

「…おく…なに…」

店長の唇を塞いでやる。
前に俺が夢で見たように何度も何度も唇を重ねる。

「力抜ける程に気持ち良かったですか?」

「――――いくら、悪ノリでも限度があるぞ」


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