梶山書店物語〈壱〉
「ぐっ…!なにすんだ、てめぇは…」

急に胸ぐら引っ張られた思ったら間近に大滝の顔が瞳一杯に映る。

「動くな。これ以上、俺も巻き添えは懲り懲りなんだよ」

「意味がわかんねぇよ。
とりあえず、手をどかせろ」

「俺もてめぇの顔見続けるとかヘドが出る」

大滝の両手が曽良の顔に挟み込んでいる。

「それは私のせり「店長!」


何か慌てて走ってきたのは奥村くんだ。
同時に大滝から開放された。

「何してるんですか?」

「サボってるわけじゃないからな!決して!」



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