梶山書店物語〈壱〉
「大滝さんと付き合ってんですか?」

「はぁ?何で、あいつと付き合わないといけねぇんだよ。
てか、考えただけでも気持ち悪い」

「さっき、キスしようとしてたじゃないですか?」

あの瞬間、何が何でも止めたくて大声で店長を呼んだ。

「…さっき?あれは大滝が…」

店長は何かを思い出したかのように一瞬、止まった。
そして項垂れて、その場でしゃがみ込んだ。

何か呟いているが聞き取れない。



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