梶山書店物語〈壱〉
「悪口じゃないですよ。
一過性とか言うから俺は、きちんとした女が好きだったんですけどね」

「あっそ。堕落的な女がいて申し訳ないね」

今までとは違うのは意識をしてくれてるみたいだ。
顔も真っ赤だ。

こんなことで唇が緩んでしまう。俺も相当だな。

「何でまた…」

「もう諦めて下さい」

店長を優しく抱き締めた。
意外と良い匂いがして首あたりに鼻を擦り付ける。

「ちょ…いい加減にしろ」



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