二人の王子さま
目の前まで来て、どかっとあぐらをかく。
うわ、遊馬さんに似てる。
目元はキリッとしていて、少しシワがある位。
何歳なんだろう。
遊馬さんのお兄さんと言われても普通に信じられる程、若く見える。
「帆香・・・歳はいくつだ?」
「じ、18です・・・」
そう答えるとしばらく黙ってしまうお父さん。
「こんなに可愛い娘、遊馬には勿体無い!俺が貰う!」
そう言ってあたしの手を取る。
「俺は遊馬の父、遊だ。帆香、俺の妻にならないか?」
「へ・・・?」