二人の王子さま
左耳をおさえたまま、全身の熱が顔に集中してしまうみたいに熱くなった。




遊馬さんに・・・ううん、男の人にそんなことされたの初めてだし。








かなり先に行ってしまった遊馬さんはクルリとこちらを振り返る。



「早くこちらに来い。
置いていくぞ?」



何事もなかったかのように、いつもの表情でそう言った。





・・・ドキドキしてるのはあたしだけ・・・?







「まってくだ・・・待って!」





顔が赤いのを両手でおさえ、必死で走り出した。






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