二人の王子さま
遊馬さんに腕枕をされて少しドキドキしながらも、いつの間にか眠りについていたあたし。
ふっと目を開けると遊馬さんと目が合った。
「よく眠れたか?」
「は、はい・・・嫌な夢も見なかったです」
って、よく考えたらこの状況ってかなり恥ずかしいんじゃ・・・!
腕枕で一緒の布団に入って寝て、目が覚めたら遊馬さんがもう起きてる とか!
寝顔見られたよね!?
絶対マヌケな顔して寝てるよあたし・・・
そう思うと顔にまた熱が集まってきた。
「どうした?また敬語使ったから焦っているのか?」
ニヤリと笑う遊馬さん。
「へ!!?使ってない・・・っ」
そう言い終わる前に、今度は右耳を舐められた。
「・・・っ!」
「なんだ。右耳の方が感じるのか?」
あっさりとそう言う遊馬さんの顔を、真っ赤な顔して思わず見つめてしまう。