二人の王子さま
「・・・もっとして欲しいのか?」
ニヤリと笑ってそう言う遊馬さん。
「へ!!」
「そんな顔されたら、してやりたくなる」
そう言うと腕枕をはずしてあたしの上に覆い被さってきた。
「え、え?遊馬さん??」
「帆香が誘ったんだろう?」
そうあたしの右の耳元で囁く。
「うひゃ・・・っ」
あたしが肩を竦めると、遊馬さんは耳朶に優しく噛みついてきた。
「っ!!」
「本当に耳が弱いのだな」
「そんなこと言われても・・・っ」
恥ずかしくて泣きそうになっていると遊馬さんは突然起き上がってあたしの両手を引っ張り、起こしてくれた。
「今日はこの位にしてやる。毎日同じ布団で寝るのだ。
いつでも出来るしな」
また、ニヤリと笑った。