二人の王子さま


人がたくさん居て、がやがやしている。


床屋さんにあるグルグル回るやつがあったのは、笑っちゃったけど。

楽しい町。

みんなニコニコしていて、平和なんだなと思う。

「不思議」

あたしがそう呟くと、遊馬さんが不思議そうな顔をした。

「着ている服も、家の造りも違うのに、たまにあたしの居る世界にあるような冷蔵庫とかシャワーとかがあるの。
不思議だなっと思って。

そういうのを見ると、なんだかホッとする・・・」


「そうなのか・・・」



「あ、遊馬さん!あれお団子屋さん?」


「なんだ、食べたいのか?」

クスッと笑ってそう言う遊馬さん。
あたしの顔が赤くなる。


「待ってろ。今買ってきてやる」

笑いながらあたしの頭をポンポンと叩いてお団子屋さんに入ってしまった。


・・・そうだよね。


あたしお金も何も持ってないんだよね。


「ほら、食え」


そう言ってあたしにみたらし団子を渡してくれた。









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