再会～初恋のやり直し～
やり直し
三好君と市原君は小学校５年生のあの日に戻り、もう一度やり直そうと決めたらしい。そして三好君がこうして私に「会いたい」と電話をしてきたということだ。

「俺は、由香が好きだ。付き合ってください。」

三好君は真剣な顔でそう言った。

私は返事が出来ずにいた。

「と言っても小学校５年生のあの時とは状況が違いすぎるね？由香はおれらをどう思ってるのか、どう思ってたのか聞かせてほしいな。市原はこの間君を抱いたことを心から後悔そているよ。山田さんの気持ちも確かめず、山田さんを傷つけてしまったかもしれないと。」

「私、市原君に好きって言われて馬鹿みたいに浮かれてたんだよ。でもそれは三好君への当て付けとというか勝負というか、プライドを保つためのものだったんだね？」

「それだけじゃないって。市原が山田さんを好きだって思ってたのは本当だよ。ただ大人になるにつれて他の気持ちも混じってきちゃったってことだろうな。」

「大人になるって難しいんだね。私そういうのから逃げて今まで生きてきたのかもしれないな。」

「オレもだ。」

三好君も力なく答えた。

私は正直な気持ちを三好君に言ってみようと思った。

「正直、５年生のときは男の子になんて興味がなかったし、学級委員なんて面倒くさいなと思ってた。あの日、三好君から電話をもらった日学級委員から解放されて、正直三好君とこれ以上かかわるのは面倒くさいな。と思ってた。もちろん自分が告白されるなんて思ってなかったから。でも今こうして三好君に告白されて素直にうれしい。」

少し間をおいていった。

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