みるくとりんご[短編]
「よっ」


なんて軽いノリで挨拶をすると、


「よっ」


と同じ様なノリで千葉も返してくれた。


ほら、別に普通の奴じゃんか。


「お前いっつも早弁してるよね」


「授業中にお腹なるよかマシでしょ?」


そんなくだらない会話をしつつ私は席に着いた。


「次の時間なんだっけ?」


「現国じゃね?」


「よしっ寝よう」


なんて言って小さくガッツポーズを作ると、千葉は『俺も寝よー』と言って笑う。

その笑顔は腹立つくらいに綺麗で、なんだか少し悔しいと同時にドキッとしてしまった。

こいつ女だったら絶対美少女だったよ。


なんてくだらないことを思ってると、ガラリと扉の開く音がして、クラスはしんと静まり返る。


これからダルいダルい現代国語の時間が始まる。


私は一つため息を吐き出して、すぐに目を閉じて睡眠体制に入った。
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