みるくとりんご[短編]
「お待たせしましたー。ポテトとシェイクのバニラでございます」
放課後、私たちは約束通り、近所のマクドナルドに足を運んだ。
私たちはそれぞれポテトとシェイクを注文して席に着いた。
注文した内容一緒とか何気にすごくない?
なんて思いつつ、シェイクをストローでかき回す。
「はー。今日も一日疲れたわ」
なんて私が怠そうに吐き捨てると、千葉は「お前ずっと寝てただろ」と、痛いところをついてきた。
「あんな窮屈な席に座ってるだけでも疲れるんですー」
なんて無理な言い訳をしてシェイクを吸ってみる……が、まだ固いのかなかなか口に入ってこない。
こーゆーの結構イライラすんだよね。
「てかお前さ、なんか変わってるよね」
「は?」
シェイクにイラついてる最中に突然吐かれた千葉の言葉に、私は頓狂な声をあげた。
「私は別に普通だと思うけど」
「いや、変だね。なんか人と違うし」
「どこらへんが?」
「なんか、その微妙に冷めた性格とか」
「それはアンタもだと思うけど」
そう言うと、千葉は『確かに』と言って軽く笑った。
相変わらず、綺麗な顔で笑う奴だ。
そんなことを改めて思ったとき、やっとシェイクの味が口の中に広がった。