みるくとりんご[短編]
り
実を言うと、こんなに他人に距離を置かれたのは初めてで。
いつもは冷めてる私だって、寂しいもんは寂しいわけであって。
そんなときに千葉が『俺の一言でここまで孤立しちゃうなんて、こいつら本当にお前の友達なの?』なんて言うもんだから。
私のイライラはもちろん頂点に達するわけであって。
みるくと【り】んご
#
「アンタほんと最悪!」
三時間目の休み時間、突然張り上げた私の声はやけに教室に響いて、みんなの視線は私に集まる。
「ぜったい狂ってる」
キレてしまったら最後。
私の口は止まることを知らずに、ほとんど意志とは無関係に動き続けてしまう。
「ホントは、薬もタバコも女もやってんじゃないの?」
違う。そんなことは思ってないの。
彼を信じてないわけじゃない。
「その髪も地毛じゃいんでしょ?」
ただ、私の弱さが、私に嘘をつかせる。
いつもは冷めてる私だって、寂しいもんは寂しいわけであって。
そんなときに千葉が『俺の一言でここまで孤立しちゃうなんて、こいつら本当にお前の友達なの?』なんて言うもんだから。
私のイライラはもちろん頂点に達するわけであって。
みるくと【り】んご
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「アンタほんと最悪!」
三時間目の休み時間、突然張り上げた私の声はやけに教室に響いて、みんなの視線は私に集まる。
「ぜったい狂ってる」
キレてしまったら最後。
私の口は止まることを知らずに、ほとんど意志とは無関係に動き続けてしまう。
「ホントは、薬もタバコも女もやってんじゃないの?」
違う。そんなことは思ってないの。
彼を信じてないわけじゃない。
「その髪も地毛じゃいんでしょ?」
ただ、私の弱さが、私に嘘をつかせる。