みるくとりんご[短編]
「こいつの名前は千葉龍也。
ちなみにシャイボーイです。
髪が茶色いのは意地とプライド。
薬はやってないし、関わりもない。
族と関わりがあるように見えるのはお兄さんが昔、族に入ってたから。
そして、ホントは仲間が欲しい寂しがりや。
よろしく」



そう言って、私は千葉の頭を下げさせた。



再び、沈黙に包まれた教室。


沈黙を破ったのは千葉だった。




「ちなみに、酒は一杯で目ぇ回るし、タバコは吸ったらむせました。
だせーだろ?」




そう言って千葉は小さく笑った。





はじめて、こいつがわかったような気がする。
< 28 / 31 >

この作品をシェア

pagetop