あたしだけの彼



そこに居るのが嫌になりあたしは
飲み物を買いに行くと伝えその場を
離れた。食堂の外にある自販機に
向かい特に飲みたいものもないが
一応ペットボトルのお茶を買った。


「君かわいーね。お話しよーよ」

そう声をかけられる。

背中向けてるのに何がかわいーよ。
女なら誰でもいいくせに。

無視して歩き出すと腕を掴まれた。

「いたっ!ちょっと触んないでよ」

気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い。

男の方を見ると4人に囲まれていた。
これはやばい。

「あ、君そらちゃんじゃね?」
「あの1年の3人組の?」
「そうそう。ラッキー」

3人って愛理と心のことだよね?

「そーらちゃん。あと2人呼んできてよ」

「は?何ゆってんの?呼ぶわけないじゃん」

「じゃあそらちゃん一緒にきてね?」

意味わかんない。こいつらばか?
てゆうかはやく腕離してよ。

「一緒になんか「一緒に来ないなら
あとの2人に何するかわかんないよ?」

あたしの声はかき消された。

卑怯だ。やっぱり男は卑怯で汚い。

あたしは拒むことができず黙り込んだ。


汚い男があたしの首に腕を回し歩かせた。



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