野良猫族の奮闘記
「ね、猫さんが降ってきた…」
男子にしては高い、少し弱々しい声。
この声は…上を向くと、案の定そこにはとき君がいた。
とき君は、同じクラスで、その可愛い容姿と言動で女子の人気を集めている子。
何でこんなとこにいるんだろう。
とき君はしゃがんでぼくの頭を撫でた。
「猫さん?ここはそろそろ危ないから、早く行った方がいいよ?」
「にゃー?(なにがあるの?)」
「集会が行われるんだ。 もしかしたら食べられちゃうかも…」
「ににゃ?!(集会?!)」
「うん、ぼくら『星空の会』のね。 だからはやくおかえり」
「にゃふー(うん、バイバイ)」
「ばいばい」

とき君と別れて、近くの家の塀に登る。
集会って…とき君も魔法が使えて、この近くには野良猫族以外の集団がいるって事?!

急がなきゃ! 聞いて見なきゃ!
あれ?
そういえばぼく、ナチュラルにとき君と会話してなかったっけ…?



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