愛のうた。
「リンダリンダ~リンダリンダリンダ~!」

カラオケに行くとユキが叫ぶように“リンダリンダ”を歌いだした。

いつもはしっとり恋のバラードを歌うユキなのに・・・

ここにいる誰もが目を点にしてユキを見てる。


「あーマジ最高!」

ユキは歌い終わるとコーラをごくごくと飲み干す。


「ユキ、いつもとちがうね・・・」

「あったりまえじゃん!ヨウに怒ってるの!ストレス溜まってるのー」


ユキは強引に私にマイクを持たせる。


「ほら、沙知も一緒にYAHYAHYAHうたおっ!」

そう言うとユキはまた叫ぶように歌いだした。




さすがに何曲か歌ったユキは疲れたようで、ソファーでぐったりしている。

「なぁ、ユキまだ怒ってんの?」

「ふん!」


ユキはそっぽを向く。

またケンカになるのかな?


「悪かったよ。俺もなんつーかユキに・・・」

もじもじするヨウタ。

「なに?」


「やきもち焼いてほしかったから・・」

へ?


「そうだったんだ。ごめん、あたしも怒って」

「俺はユキしか好きになれねーし!」

ヨウタがユキに抱きつく。


「ばかヨウ・・・///!」


よかったよかった。

2人とも素直じゃないんだから。




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