愛のうた。
「ははっ、・・・あはははは!!」

ハルカが腹を抱えて笑いだす。

「笑い事じゃない!」



「何一人で怒っちゃってんの?アンタだって俊太郎にフラレたんでしょ??
はは、だっさ!それも仕方ないよねぇ。アンタみたいに地味でチビでブスには。
どんな男も似合わねーんだよ!!消え失せろ」


・・・・・っ!!



通行人の視線が痛い。

フラレたのは事実。

地味でチビでブスなのも全部全部本当。


だからこそ、完璧で何一つ欠点のないハルカに言われても言い返せない。

そして、深く、強く・・・傷ついた。



ハルカの前に立っている自分が惨めに感じる。

私の心は押しつぶされそうで、


ハルカから、逃げた。




「沙知!」 「沙知ちゃん!」

皆、ごめん。

こんな私と皆は釣り合ってないよ。







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