愛のうた。
「あ~つ~い~!」

ナナが窓から叫ぶ。

本当、その通り暑すぎる。


皆、額から汗が噴き出てる。



「だよな。あっ、そう言えば思い出した!
さっきダイチとメールしてたんだけど、今度あの新学年会のメンバーで一泊二日の旅行行こうかって話が出たんだけど、

一応、夏休みの初め。
皆行く??」


とノゾムが言う。



「行く、行く、行く~~~♪♪」

女子は声を合わす。

それに男子は大爆笑。





旅行・・・そう言えば、1年の時も行ったけ。




「俺っちも行くぜ~」とヨウタ。

「あ、でも・・・あたし、お金ないや」ナナが俯く。


ヨウタが「俺もバイト辞めちゃったんだよな~」とつぶやく。



そう言えば、私も服を買いすぎてお金がない・・・。




「そ・れ・が!
なんとダイチの友達が経営している旅館が合って、
その友達が無料招待してくれんだと!
旅館までは尚さんとダイチが車乗せてくれると思うし、

金がなくても大丈夫~」


ノゾムがピースする。


「よっしゃぁ~」

皆盛り上がる。



「私、尚に聞いてみる!」

さっそく携帯を取り出し、尚に電話をかける。




『もしもし、沙知?』

「あ、尚?あのね、今度皆で一泊二日の旅行に行く予定なんだけど、
尚も行くよね??」


『行くに決まってるだろ!
あ~明後日てさ、空いてる??』


「空いてるけど、どうして?」

『無理だったらいいんだけど、
二人で遊園地行かない?チケット2枚あってさ。
期限が明後日までなんだ。

ダイチが無理らしくて、男二人っつーのもなんかな。
・・・沙知なら良いと思ったんだけど、二人なんか嫌だよな?』






遊園地?・・・尚と・・・二人・・・・-。
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