愛のうた。
「尚、見て!!観覧車キレ~!!
ライトアップしてるよ~~」


目の前の観覧車がピンク、水色、黄色と色とりどりのイルミネーションとなって輝いている。



「じゃあ、乗ろうぜ!」

「うん!」



二人はまた列に並ぶ。


今さら後悔したって遅い。




私、・・・今、無理して笑ってる。


前、シュンと乗った記憶を思い出してしまった。




尚と居るのに・・・忘れないと・・・-。





「・・・沙知?」


何かに感づいたかのように心配そうな瞳で私を見つめる尚。


記憶が、記憶が・・・。


フラッシュバックしてくる。




「ううん、何にもないよ。乗ろっ!」

二人は白の乗り籠に乗る。




ゆっくり進む観覧車。


高度が高くなるにつれ、町の景色が見えてくる。
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