愛のうた。
「すごい・・・。キレイ。
なんか人がアリみたいに小さく見えるね」

「そうだな」



二人は窓から外を眺める。

空にはキラキラと光る星。


まるで幻想的な世界に居るよう。



「こんなにたくさんの人がいる中で、
尚と出会えたのは奇跡だね・・・。」




そう、奇跡。

尚に出逢えた事、


素敵な友達に出逢えた事、


シュンに出逢えた事・・・。



それは私にとっては奇跡なんだ。




「俺、沙知と出会えて本当に良かった」

「私もだよ・・・」




尚に出逢えたから、心の傷が癒えてきたんだよ。

でも・・・完璧にあなたを忘れる事はできない。



あなたと過ごした日々は、私にとってかけがえのない宝物だから。


私の心から一生消えない大切な思い出だから。

私が初めて愛した人だから。




でも今は違う。

違うの。

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