愛のうた。
【沙知へ

俺は物心ついた時から
沙知が好きだった。

いじめられてる俺を庇ってくれた沙知に
幼いながらも恋したんだ。

そんな気の強いお前に似合う男になるために
格闘技習ったり、
無理に髪を染めてピアスあけてヤンキーになった。

知らなかっただろ?

初めて沙知とメールした時は
嬉しくて仕方がなくて
いつのまにか告白していた。

手を繋ぐのも
抱きしめあうのも
キスするのも
全て沙知が初めてだった。

でも、俺のせいで沙知は傷ついた。

ハルカから嫌がらせを受けてた
沙知を俺は庇えなかったんだ。

2年の林間学校の時、
ハルカが俺にこう言ったんだ。
“沙知と別れないと
沙知の写真を売る。”

冗談だと分かっていた。

でも俺は沙知を傷つけたくなくて、
咄嗟に了承してしまった。

ハルカはすぐに新しい男と付き合った。
ハルカだけが悪いんじゃない。
情けなくて弱い俺が弱い。

気づけば俺は大切なものを
失っていた。

沙知には立派な彼氏が出来て、
それでも後悔しながらも
俺は沙知を想ってたんだ。

沙知とまた付き合える事になった時
俺は神様に感謝しまくったよ。

こんな俺を認めてくれて、
出逢ってくれて、
好きになってくれて、
愛してくれて、
本当にありがとう。

だから次は俺の番だ。

沙知に俺に渡した
指輪に掘られた
“eternity”

沙知が俺にくれた
“fortune”
のネックレス。

二つを繋ぎ合せると、
“eternity fortune”
永遠の幸せ。

意味・・・分かるよな?

俺と・・・
結婚して下さい。

もう、泣かせないから。
俺が一生、いや永遠に
お前を幸せにする。

そう、ここに誓います。
俺は世界で一番、
沙知を愛してる。

12月25日 澤俊太郎】

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