愛のうた。
「俺はナナが好きだ。
だから諦める…
沙知ちゃん、笑って?
俺は沙知ちゃんの笑顔が大好きなんだ」

ノゾム君の手のひらで頬を包まれて、
見つめ合う。

にこって、心から笑えた。



君のおかげで笑えたよ。


なのにお互い泣いてるね。
瞳に…涙が溢れてる。


「可愛いなぁやっぱり」
「なに言ってるの、ナナに怒られるよ?」
「…やべ」



ありがとう。



私が死んだら、シュンが喜ぶわけないよね。
シュンが残してくれたもの、
大切にしなきゃ。
シュンのためにも生きなきゃ。

シュンは最後まで私の英雄だった。
シュンとの思い出を宝物にして、
シュンの笑顔を忘れないで、
次は…私が頑張る番だよ。





「愛してるからこそ言えない言葉
愛してるからこそ素直になれないの
君が隣りにいてくれただけで、
あたしは幸せだったの…―」


私は愛のうたを口ずさむ。


あなたといた毎日が
かけがえのない宝物でした。
あなたは私といて幸せだった?

一緒に笑って、
一緒に泣いて、
一緒に手をつないで、
一緒に抱きしめあった。

初めて恋の辛さを知って…
でもそれはあなたの優しさだった。

私はあなたに傷つけられて、
私があなたを傷つけた。


だけどね、離れたって心は繋がってるよ。

“eternity fortune”
永遠の幸せ。



どんな時だってあなたのこと想っているから。
だか私はあなたのために歌う…。




この…愛のうたを―



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