愛のうた。
シュンが袋からパーカーを取り出す。

それはさっきナナと話していた空色のパーカー。

「やっぱりシュンにはコレが似合うよ」

「へ?」



その後お昼を食べて、モール内をぶらぶらする。

メンズからレディース。種類が幅広くて回りきれないよ。

私は結局何も買わずにモールを後にした。



バスを乗り継ぎ、やっと旅館に着いたころには皆疲れていた。

旅館内は結構綺麗で、旅行雑誌の写真よりいい。


「安い割には、綺麗だし良かったね!」

「沙知~ここ温泉いっぱいあるらしいよ、」

「本当?後で入ろうねっ」


旅館内を仲居さんに案内され、女子は「桜の宿」男子は「松の宿」へ。

「部屋隣でラッキーだね」

「あぁ」


「ナナ、何かあったら俺のトコこいよ!」

「うん!」


なんじゃそりゃ。


「沙~知~お風呂入ろーよー」

「えぇ??早くない??」

まだ休憩もしてないのに・・・


「だって今なら空いてるよ?人たくさんいるの嫌でしょ?」

ナナはもうお風呂セットを手に持っている。

行く気マンマンだな。しょうがないか。


「じゃあ行こっか」


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